男子テニスの国別対抗戦デビスカップ、2020年の日程や仕組みについて調べました。
※2/26追記 錦織選手が3/6~7に兵庫県で行われるファイナルズ予選に出場することが発表されました。
※3/6 錦織選手は控え。
デビスカップ2020の仕組み
デビスカップの仕組みが2020年から新しくなります。
デビスカップでは、強さによってチーム(国)が、グループという呼び名でレベル分けされてきました。
最上位が「ワールドグループ」、次が「グループⅠ」、続いて「グループⅡ」そして「グループⅢ」、「グループⅣ」と5段階ありました。
2019年には、最上位の「ワールドグループ」で、「デビスカップ・ファイナルズ」という新しい仕組みが導入され、ワールドグループの代わりに、「デビスカップ・ファイナルズ」と呼ばれるようになりました。2020年からは、その下のグループⅠとⅡの仕組みが新しくなります。
これまでのデビスカップでは、ワールドグループは「ワールドワイド」で、それ以外は、「地域ごと」でグループⅠ~Ⅳのレベル分けをしていました。
2020年からは、この「地域ごと」であったグループの上位2レベルである「グループⅠ」と「グループⅡ」が、地域ごとではなくなり、ワールドワイドのグループ分けとなります。名前もそれぞれ「ワールドグループⅠ」、「ワールドグループⅡ」とワールドが付くようになります。
イメージとしてはこのように変わります。
ワールドグループⅠとワールドグループⅡ、ワールドグループⅡとグループⅢといった隣同士のレベルの間ではプレーオフが行われ、グループ内のチーム(国)が入れ替わります。
ファイナルズとワールドグループⅠの間のプレーオフは、デビスカップ・ファイナルズ本戦へ向けた「デビスカップファイナルズの予選」という位置づけになります。
上の図でマドリードファイナルズ(MADRID FINALS)となっているのが、デビスカップのファイナルズです。2020年は2019年に続きマドリードで開催されます。この最終戦に参加できるのが18チーム。
18チームのうちの4チームは前年(2019年)の準決勝に残った4チーム。予選に参加することなくファイナルズに参加できます。
残りの14チームは、図の予選(QALIFIERS)となっているところを勝ち抜いた12チームと、ワイルドカード2チームです。予選(QALIFIERS)は、ファイナルズ出場かワールドグループⅠになるかのプレーオフです。
予選(QALIFIERS)に参加するのは、前年(2019年)にファイナルズで準々決勝以下だった14チームとグループⅠを勝ち抜いた12チーム。ここで勝った12チームとワイルドカードを付与された2チームの計14チームが11月のファイナルズに出場、負けた12チームは、9月のワールドグループⅠで試合をすることになります。
以下、同じように、ワールドグループⅠとワールドグループⅡの間、ワールドグループⅡとグループⅢでもプレーオフが行われ、チームが入れ替わっていく仕組みになっています。これらのプレーオフは3月に行われます。
予選、グループ間のプレーオフ、ワールドグループⅠとⅡの試合は、5試合で勝負をつける1チームvs1チームの対戦で行われます。試合会場は、ホーム&アウェー方式です。
グループⅢとグループⅣの試合は、6月~9月に、グループ戦のラウンドロビン→決勝ラウンドの方式で行われます。グループⅢとⅣでは、グループ内の順位が上位だったチームと下位だったチームがグループを入れ替わります。
デビスカップ2020の参加国数
- ファイナルズ 18
- ファイナルズの予選 24
- ワールドグループⅠ 24
- ワルドグループⅠとⅡのプレーオフ 24
- ワールドグループⅡ 24
- グループⅡとⅢのプレーオフ 24
- グループⅢ
アメリカ 8、ヨーロッパ 4、アフリカ 6、アジアオセアニア 6 - グループⅣ
ヨーロッパ 12、アフリカ7、アジアオセアニア 13
だぶりのないように計算すると合計134か国になります。
デビスカップ2020の日程
- 3/6(土)~7(土)
- ファイナルズの予選
- ワールドグループⅠ&Ⅱプレーオフ
- ワールドグループⅡ&グループⅢプレーオフ
- 6月~9月 日程未定
- グループⅢ
- グループⅣ
- 9/18(金)~19(土)
- グループⅠ
- グループⅡ
- 11/23(月)~29(日)
- デビスカップ・ファイナルズ
デビスカップ2020日本の組み合わせと日程と結果
日本チームは、2019年のデビスカップファイナルズのラウンドロビンで敗退したので、2020年はファイナルズの予選からスタートします。
ファイナルズ予選
- 組み合わせ:日本 vs エクアドル
- 日程:3/6(金)~7(土)
- 3/6(金)正午~:シングルス2試合
- 3/7(土)午前11時~:シングルス2試合・ダブルス1試合
- 会場:日本 兵庫県三木市 ブルボンビーンズドーム
※コロナウイルスの影響により、観客なしで開催と決定しました。 - サーフェス:屋内ハード デコターフ
- 使用ボール:ダンロップATP
出場選手と世界ランキング
日本 | エクアドル |
錦織圭 31位 | E.ゴメス 151位 |
R.Quiroz 276位 | |
内山靖崇 90位 | G.Escobar ダブルス69位 |
添田豪 117位 | D.Hidalgo ダブルス257位 |
マクラクラン勉 ダブルス58位 | A.March 694位 |
キャプテンは、日本が岩渕聡氏、エクアドルはR.Viver氏。
※西岡選手に変わり綿貫選手がメンバー入りしました。
組み合わせと結果
日本はファイナルズ予選に敗退。次は9月のワールドグループⅠに出場します。
日本 | 0-3 | エクアドル | |
1 | 添田豪 | 5-7 6(3)-7、1時間53分 | E.ゴメス |
2 | 内山靖崇 | 6(4)-7 6-2 6(8)-7、2時間31分 | R.Quiroz |
3 | マクラクラン&内山 | 6(3)-7 3-6、1時間42分 | Escobar&Hidalgo |
4 | 内山靖崇 | E.ゴメス | |
5 | 添田豪 | R.Quiroz |
錦織選手は控えとなりました。体調が万全ではないということです。
デビスカップ2020の組み合わせ
デビスカップファイナルズ
18チーム(国)が出場予定。
デビスカップ2019のファイナルズで準決勝以降に残った4チームは2020年のファイナルズ出場決定。また、2019/11/23にITFはワイルドカード(WC)2か国を発表しました。
- スペイン 2019優勝
- カナダ 2019準優勝
- イギリス 2019準決勝
- ロシア 2019準決勝
- フランス WC
- セルビア WC
あとの12か国は、3/6-7に開催されるデビスカップファイナルズの予選を勝利したチームです。
デビスカップファイナルズの予選
※追記 組み合わせ
- 日本 vs エクアドル
- クロアチア vs インド
- ハンガリー vs ベルギー
- コロンビア vs アルゼンチン
- アメリカ vs ウズベキスタン
- オーストラリア vs ブラジル
- イタリア vs 韓国
- ドイツ vs ベラルーシ
- カザフスタン vs オランダ
- スロバキア vs チェコ
- オーストリア vs ウルグアイ
- スウェーデン vs チリ
—
組み合わせは未定。参加国は、デビスカップ・ファイナルズ2019で準々決勝以下だった国とワールドグループⅠの上位だった国、合計26か国。
ファイナルズ2019から
- 日本
- オーストラリア
- ベルギー
- チリ
- コロンビア
- クロアチア
- イタリア
- カザフスタン
- オランダ
- アメリカ
- ドイツ
- アルゼンチン
ワールドグループⅠから
- オーストリア
- ベラルーシ
- ブラジル
- チェコ
- エクアドル
- ハンガリー
- パキスタンかインド
- スロバキア
- 韓国
- スウェーデン
- ウルグアイ
- ウズベキスタン
ワールドグループⅠ&Ⅱプレーオフ
- ウクライナ v 台湾
- パキスタン/インド v スロベニア
- ドミニカ共和国 v ボリビア
- イスラエル v トルコ
- ボスニアヘルツェゴビナ v 南アフリカ
- フィンランド v メキシコ
- レバノン v タイ
- ヴェネズエラ v ニュージーランド
- スイス v ペルー
- バルバドス v ノルウェイ
- ポルトガル v リトアニア
- 中国 v ルーマニア
ワールドグループⅡ&グループⅢプレーオフ
- エジプト v ラトビア
- パラグアイ v スリランカ
- モロッコ v ベトナム
- インドネシア v ケニア
- ガテマラ v チュニジア
- ブルガリア v コスタリカ
- 香港 v ポーランド
- ジンバブエ v シリア
- フィリピン v ギリシャ
- デンマーク v プエルトリコ
- エルサルバドル v ジャマイカ
- ジョージア v エストニア
デビスカップ2020は何回目の大会?
デビスカップは2020年で、
- 第109回
デビスカップの第1回大会は、1900年。イギリスvsアメリカの2国間対戦でした。勝者はアメリカでした。
デビスカップ2020 過去の優勝国
これまで優勝したことのある国は15か国(2019/11/10現在)
- アメリカ 32回
- オーストラリア 28回
- フランス 10回
- イギリス 10回
- スウェーデン 7回
- スペイン 5回
- ドイツ 3回
- チェコ 3回
- ロシア 2回
- クロアチア 2回
- イタリア、アルゼンチン、セルビア、スイス、南アフリカ 各1回
過去10年の優勝国は、
- 2018年 クロアチア
- 2017年 フランス
- 2016年 アルゼンチン
- 2015年 イギリス
- 2014年 スイス
- 2013年 チェコ
- 2012年 チェコ
- 2011年 スペイン
- 2010年 セルビア
- 2009年 スペイン
日本の最高成績は、
- 1921年 準優勝
デビスカップ2020の主催者は
現在の主催者は、
- ITF(世界テニス連盟)
出場選手は男子プロテニス選手ですが、主催は、ATP(男子プロテニス協会)ではなく、ITFです。
また、2020年の冠スポンサーを務めるのは、
- 楽天
2019年の6月に、楽天が2019年と2020年の冠スポンサーを務めることが発表されました。
デビスカップのデビスって?
デビスは人名。ドワイト・フィリー・デイビスDwight F. Davisというアメリカのテニス選手で政治家だった人物が、デビスカップの創始者であることから、デビスカップと呼びます。
デビス氏は、1879年アメリカ・ミズーリ州セントルイス生まれ、1990年ハーバード大学卒。左打ちのテニス選手でした。
1899年、ハーバード大在学のテニス選手であったデビス氏は、イギリスを相手にテニスをする構想を立ち上げ、翌年実現しました。
まとめ
デビスカップ2020は、130か国以上が参加、3月に始まり11月にファイナルズが行われる。デビスカップは、ファイナルズが最上位で以下ワールドグループⅠ、Ⅱ、グループⅢ、Ⅳとレベルに分かれて対戦を行う。隣同士のレベルは、試合結果により毎年入れ替わる仕組みになっている。2020年からは、これまで地域内対戦であったグループⅠとⅡがワールドワイドの相手と対戦となり、名前もワールドグループⅡとⅢに変更された。
引用元:daviscup.com
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