フェドカップの仕組み【女子テニス】2020年版

フェドカップとは、女子テニスの国別対抗戦イベントの名前です。国際テニス連盟(ITF)が主催しています。テニスは個人戦のイメージですが、フェドカップは、団体戦。世界100か国以上の国と地域が参加する現在世界最大の女子スポーツのチームイベントで、女子テニスのワールドカップとも言われます。

1963年創設の歴史あるフェドカップは、2020年から「フェドカップ・ファイナルズ」という新方式の導入を発表しました。フェドカップの仕組みとは。

フェドカップ・ファイナルズとは

※追記 4月に予定されていたフェドカップ・ファイナルズは、新型コロナウイルスの影響で延期となりました。日程は未定。

「フェドカップ・ファイナルズ」とは、2020年から導入されるフェドカップの最上位の大会の名前です。フェドカップ・ファイナルズ(以下ファイナルズ)は、フェドカップの優勝チーム、いいかえれば、女子テニスの世界チャンピオン国を決める大会です。

ファイナルズでは、12チーム(国/地域)が1会場に集合し、6日間の日程で、ラウンドロビンと呼ばれるグループに分かれての総当たり戦と、ラウンドロビンの勝者による決勝トーナメントを行い、優勝チームを決定します。

2020年のファイナルズは、4/14(火)~19(日)に、ハンガリーのブダペストで開催されます。

フェドカップの仕組み 2020年から

フェドカップの公式サイトによると、2019年のフェドカップには108のチーム(国と地域)が参加しました。日本も参加しています。このように多くのチームの中から優勝1チームが決まる仕組みはどのようになっているのでしょうか。

フェドカップでは、参加チームをその強さによって階層構造に分け、同じ階層内のチームと対戦するという仕組みになっています。各階層内のチームは成績により、年ごとに入れ替わるようになっています。

公式サイトに発表された、2020年からのフェドカップの仕組みの図は、次の通りです。

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出典:fedcup.com/media/307963/307963.pdf

この図の詳細を省き、階層構造の単純な図にしてみました。

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前述の通り、階層の最上位は、「ファイナルズ」です。ここで優勝すると世界チャンピオンです。

その次がファイナルズ出場をかけた「ファイナルズの予選」、次いでファイナルズの予選への出場をかけた「プレーオフ」、その下は、地域別の階層です。

地域別グループⅠ以下の層では、地域内のチームごとにグループ分けされています。地域は、アジア&オセアニア、ヨーロッパ&アフリカ、アメリカ地域の3つのエリアにです。また、グループⅢがあるのはヨーロッパ&アフリカのエリアのみです。

2019年までとの違いは?

2019年までのフェドカップは次のような構成でした。

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出典:fedcup.com 日本語は筆者

2020年からの変更は上位層の変更のみです。地域別グループの仕組みには変更はありません。

変更点をごくざっくりいうと、ワールドグループⅡがなくなって、ワールドグループをファイナルズという名の規模の大きなイベントにし、イベントの魅力を高めると同時に、選手の負担を減らした、といったところでしょうか。

主な変更は次の点。

  • 2019年まで、最上位の大会は、「ワールドグループ」と呼ばれていて、出場チームは8チームであった。最上位大会はファイナルズという名に変わり、出場チーム数が12に増えた
  • ワールドグループは、トーナメント戦だけで構成され、1回戦、準決勝、決勝がそれぞれ違う週に行われ、会場も対戦国のどちらかの国という各試合全く別の場所で行われていたが、ファイナルズではラウンドロビンと決勝トーナメントという試合方式に変わり、6日間連続の日程で1会場で1期間で開催する
  • 2019年まで「ワールドグループⅡ」があった。出場チーム数は8
  • 2019年までは各グループとグループ間のプレーオフが8チーム単位であったが2020年からはそこを1段階減らして16チーム単位となった
  • その年の優勝を狙えるチームが8から20に増えた
  • 上位チームのフェドカップに参加する週が3回から2回に、ファイナル出場権のある4チームにおいては1回になり、選手の負担が減った

フェドカップの各階層について詳しく

フェドカップ・ファイナルズ

ファイナルズは、いわば本戦とも言うべき、フェドカップ最上位の大会です。12チーム(国/地域)が参加します。

12チームの構成は、

  • 前年のファイナルズ(2019年はワールドグループ)の優勝と準優勝のチーム
  • 開催国(2020~2022年はハンガリー)
  • ワイルドカード1チーム
  • ファイナルズ予選で勝利した8チーム

試合方式は、

  • ラウンドロビン→決勝トーナメント

まずは3チームずつの4グループに分かれて、ラウンドロビンと呼ばれる総当たり戦を行い、各グループ1位だったチームにより、準決勝からの決勝トーナメントが行われます。

試合内容は、

  • シングルス2試合とダブルス1試合

開催期間は、

  • 6日間 – ラウンドロビン4日間、決勝トーナメント2日間

2020年は4/14(火)~19(日)に予定されています。2020~2022年の会場はハンガリーのブダペストです。

結果を受けて各チームの翌年は、

  • 決勝に残った2チームは、翌年のファイナルズに出場が決定
  • 3位~10位だったチームは、翌年のファイナルズ予選に出場が決定
  • 11位と12位の国は、もう1層下のファイナルズ予選出場をかけたプレーオフに出場決定

フェドカップ・ファイナルズ予選

ファイナルズの予選は、その名の通り、その年のファイナルズ出場をかけた試合です。16チーム(国/地域)が出場します。

出場チームの構成は、

  • 前年のファイナルズの3位~10位のチーム
  • 前年のファイナルズ予選出場をかけたプレーオフで勝利した8チーム

ただし、2020年はファイナルズの仕組みが変わった最初の年なので、出場チームの構成は2019年までの方式を踏まえて次の通り。

  • 2019年のワールドグループ準決勝敗退の2チーム(ルーマニア、ベラルーシ)
  • 2019年のワールドグループプレーオフの勝者と敗者両方8チーム(チェコ、米、独、スペイン、カナダ、スイス、ラトビア、ベルギー)
  • 2019年のワールドグループⅡプレーオフの勝者4チーム(露、日本、英、スロバキア)
  • 2019年のワールドグループⅡプレーオフの敗者からランキング上位の2チーム(ブラジル、カザフスタン)
  • チェコがワイルドカードでファイナルズ入りしたので、ワールドグループⅡプレーオフ敗者のランキング3位の国(オランダ)

試合方式は、

  • 1チーム vs 1チーム

各国ともあらかじめ行われる抽選で決まった1チームとだけ対戦します。

試合内容は、

  • シングルス4試合とダブルス1試合

開催期間は、

  • 2日間

2020年は2/7(金)~8(土)に予定されています。会場は、いわゆるホーム&アウェー方式で、各試合のどちらかの国で行われます。どちらがホーム会場になるかは平等を期すため交代で回ってくるようになっています。初対戦の場合は、抽選で決まります。

結果を受けて各チームは、

  • 勝利:同年のファイナルズに出場決定
  • 敗退:同年のプレーオフに出場決定

フェドカップ・プレーオフ

プレーオフは、翌年のフェドカップ予選への出場をかけた試合です。16チーム(国/地域)が出場します。

出場チームの構成は、

  • フェドカップ予選で敗退した8チーム
  • ワールドグループⅠを勝利した8チーム
    アジア&オセアニア:2
    ヨーロッパ&アフリカ:4
    アメリカ地域:2

試合方式は、

  • 1チーム vs 1チーム

各国ともあらかじめ行われる抽選で決まった1チームとだけ対戦します。

試合内容は、

  • シングルス4試合とダブルス1試合

開催期間は、

  • 2日間

2020年は4月に予定されています。会場はファインる図予選と同じく、ホーム&アウェー方式です。

結果を受けて各チームは、

  • 勝利:翌年のファイナルズ予選に出場決定
  • 敗退:翌年の地域別のグループⅠに出場決定

地域別 グループⅠ・Ⅱ・Ⅲ

プレーオフより下の層は、地域ごとにグループの階層があります。

地域とは次の3つ。

  • アジア&オセアニア
  • ヨーロッパ&アフリカ
  • アメリカ地域

これらの各地域ごとに、上位のグループⅠ、下位のグループⅡがあり、ヨーロッパ&アフリカ地域のみ、その下のグループⅢが設けられています。

プレーオフで敗退すると、翌年はそのチームが属する地域のグループⅠの試合に出場することになります。

地域別グループの試合は、ラウンドロビン戦→順位決定戦で行われ、上位のチームは翌年上位のグループに昇格し、下位のチームは下位のグループに降格します。

2020年の日本チームは

※追記 1/17-18のフェドカップは、新型コロナウイルスの影響で延期となりました。日程は未定。

日本の次戦は、4/17(金)-18(土)に行われるフェドカッププレーオフです。

  • 日本 vs ウクライナ

ウクライナと対戦します。初対戦です。

日本で行われます。会場は未定。

ウクライナは、ヨーロッパのグループⅠを勝ち抜き、プレーオフに進出しました。2020/2/10の世界ランキングは29位です。

日本は17位です。

日本は、2/8-9開催のファイナルズ予選に出場し、スペインと対戦しました。会場はスペインのカルタヘナ、クレーコートでした。

日本はフェドカップランキングで14位、スペインは8位。

結果は、日本 1-3 スペイン

  • 大坂なおみ vs ソリベルトルモ
    勝者ソリベストルモ 6-0 6-3
  • 土居美咲 vs スアレスナバロ
    勝者スアレスナバロ 6-3 6-4
  • 奈良くるみ vs スアレスナバロ
    勝者スアレスナバロ 6-1 6-3
  • 青山修子&柴原瑛菜 vs アルアバレナ&ボルソバサドイノフ
    勝者青山&柴原 3-2 6-3

日本は敗退、ファイナルズには進出できませんでした。次は来年のファイナルズ予選に向けたプレーオフに出場することになります。

2020年のフェドカップ・ファイナルズの組み合わせと結果

2020年のフェドカップ・ファイナルズは、4/14( 火)~19(日)にハンガリーのブダペストにあるブダペスト・スポーツアリーナのクレーコートで開催されます。

ラウンドロビン

グループA

  • フランス
  • ロシア
  • ハンガリー

グループB

  • オーストラリア
  • ベラルーシ
  • ベルギー

グループC

  • アメリカ
  • スペイン
  • スロバキア

グループD

  • チェコ
  • ドイツ
  • スイス

まとめ

女子テニスのの国別対抗戦であるフェドカップは、100か国以上の参加チーム(国/地域)を階層構造に分けて試合を運営している。同じ階層同士または隣同士の階層で対戦をして、成績によって入れ替わっていく仕組みである。最上層は2020年からはファイナルズという名の新方式となり、12か国が1会場に集合し、6日間かけてラウンドロビンと決勝トーナメントをして優勝チームを決める。

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