テニスでは、サーブが決まるとかっこいいですね。このとき「エース」という言葉を聞きますが、「ウィナー」という言葉も聞きます。何が違うの?
テニスのエースとは
テニスのエースとは、
- 相手のラケットがボールに触れずに決まったサーブのこと
です。決まったとは「得点した」という意味で使っています。
サービスエースとも言いますが、英語では単に「エース」ということが多いようです。日本語ではノータッチエースという和製英語も使われます。
エースは、1991年から、テニスのスコアに公式に記録されます。しかしながら、おかしなことに、2018年までの国際テニス連盟による「Rules of Tennis」の中にエースについての定義はありません。
また、エースを使ったテニス用語にもうひとつ「リターンエース」があります。
リターンエースは、
- サーブを打ち返したボールが、サーブした人のラケット触れずに決まったこと
です。
相手がボールに触った場合は何て呼ぶの?
では、相手のラケットにボールが触れてから決まった場合はなんと呼ぶのでしょう。
サーブの場合は、
- サービスウィナー
です。エースと区別するためにサーブの場合だけ単にウィナーと呼ぶこともありますが、通常ウィナーは、次の意味で使われます。
ウィナーとはどう違うの?
ウィナーとは、
- 相手のラケットがボールに触れずに決まったこと
です。
だからサーブのときだけは、特別です。サーブの時だけ触った場合にサービスウィナーと呼ぶので混乱します。実際、中にはエースだけをサービスウィナーと呼ぶ人もいるようです。どちらにしても、慣例でそう呼んでいて、公式ルールブックに定義は記載されていません。
エースとウィナーの違いは、エースがサーブとそのリターンのときのみに使われる言葉である野に対し、ウィナーは、相手が触れずに決まったサーブ以外のショットすべてに使われます。
リターンでもリターンウィナーと言ったら、リターンエースのことです。
エースとウィナー以外の得点もあるの?
あります。それがほとんどだと言ってもいいでしょう。
それらの得点は、相手のエラーということになります。
エラーには、打った人が原因と判断されるアンフォーストエラーと、相手のショットがすばらしかったためにエラーとなったいわゆるフォーストエラーがあります。アンフォーストかどうかの判断は試合の記録をする人の主観です。
なぜエースっていうの?
ところで、なぜ、「エース」というのでしょう。ウィナーは「win勝つ」という意味です。エースはトランプの1?
「エース」という言葉を使い始めたのは、アメリカ・ニューヨークタイムズ紙のスポーツ記者、アリソン・ダンジグ氏と言われています。
ダンジグ氏は、「グランドスラム」という語をテニスに用いた人物としても知られています。グランドスラムもトランプのブリッジの用語から取っていますから、エースもその流れかもしれませんね。
というわけで、ダンジグ記者が、新聞記事でエースと呼び、それが定着したから、です。
まとめ
テニスのエースとは、相手がボールに触れずに決まったサービスのことである。ウィナーは、相手がボールに触れずに決まったショットのことであるが、サービスウィナーと言った時だけ、相手が触れたのに決まったショットのことである。