テニスと言えば、グランドスラム。グランドスラムは、世界中が注目する国際テニス大会ということはなんとなく分かるけれど、本当はどういう意味なのかしら。今日はグランドスラムという言葉のナゾを調べます。グランドスラムって何語でいったいどういう意味なの?
グランドスラムは何語?
グランドスラムは、
- 英語
英語では、
- Grand Slam または grand slam
と書きます。
グランドスラムの意味は?
オックスフォード辞典によると、英語の「グランドスラム」という言葉の意味は、4つ。
- とても重要なスポーツイベント、コンテスト、等々
- 特定のスポーツで、全種目優勝することやその年の主要な大会の優勝を独占すること
- 野球の満塁ホームラン
- カードゲーム、特にブリッジで、13トリックを全部取ること
グランドスラムの語源は?
グランドスラムの語源は、
- ブリッジのグランドスラム
前項の意味の4番目の意味で使われ始めたのが最初でした。
オックスフォード辞典によれば、この言葉が使われるようになった時代は、19世紀初頭とされています。もともと17世紀ごろは、ただ「スラム」と言っていましたが、のちに「グランドスラム」と言うようになりました。
感覚としては、「完全制覇」といった意味で使われました。
あと1つで完全制覇の場合は、「グランドスラム」に対して「スモールスラム」や「リトルスラム」と呼ばれたそうです。
英語の「グランド」の意味は、「壮大な、盛大な、華々しい」といった意味、「スラム」は、古くは「激しい打撃」という意味で、今では主に「(ドアを)バタンと音を立てて閉める」という意味です。
テニスのグランドスラムとは?
テニスの世界での「グランドスラム」には、次の2つの意味があります。
- ある年のテニスの四大大会すべてで優勝すること
- テニスの四大大会のこと
もともとは、1の意味で使われていました。ブリッジの時と同じように、「完全制覇」の意味です。この言葉が最初にテニス界に登場したのは、1933年のアメリカの報道記事だったそうです。
1924-25年ごろ、当時のテニス統括団体は、オーストラリア、フランス、イギリス、アメリカのテニス選手権大会を「四大大会(フォー・メジャーズ)」に指定しました。
全豪オープンのサイトにその四大大会がグランドスラムと呼ばれるようになった由来について載っていました。
1933年、オーストラリアのジャック・クロフォード選手が、全豪、全仏、ウィンブルドンで優勝し、全米の決勝に進出した時、トランプのブリッジの熱心なプレーヤーでもあったジョン・キーレン氏がニューヨークタイムズに、「もしクロフォードが勝てば、コート上のグランドスラムのようなものだ」と書いたそうです。
次は、1938年、ドン・バッジ選手が四大大会での優勝を成し遂げたとき、アリソン・ダンジグ氏が「バッジがグランドスラムを達成」とこれまたニューヨークタイムズに、書いたのでした。
それは、1930年にボビー・ジョーンズ選手が、ゴルフのメジャー4大会で優勝したことに対してグランドスラムの言葉が使われていて、それを受けてのものでした。
ゆえに初めは、四大大会そのものについては、「グランドスラムを達成する大会」という意味で、「グランドスラム・トーナメント」と言っていました。それから80年以上の月日が過ぎ、今日では、「グランドスラム」だけで、四大大会そのもののことも意味するようになっています。
その四大大会とは、次の4大会。
- 全豪オープン
- 全仏オープン
- ウィンブルドン
- 全米オープン
現在、これらの4大会を「グランドスラム」と呼ぶことは、テニスの統轄団体である「国際テニス連盟」により、定められています。
グランドスラムまたは四大大会は、テニス大会として世界最大の規模と権威をもつ大会です。
まとめ
テニスのグランドスラムとは、全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープンの四大大会のこと、またはある年の四大大会すべてで優勝することである。もともとは、トランプのブリッジの用語で「完全制覇」を意味する言葉であり、テニス界でも当初は、1年の四大大会すべてで優勝、という意味で使われたが今日では四大大会そのものも指す言葉となった。
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