2022年3月、グランドスラム委員会は、選手とファンにとってルールの一貫性を持たせることを目的とし、すべてのグランドスラム大会で、最終セットのゲームカウントが6-6になった場合に10ポイント先取のスーパータイブレークを導入することを発表しました。この変更は、2022年の全仏オープンから試験的に導入され、その後正式に採用されています。
全米オープン2025の最終セットのルール
- シングルス: ゲームカウントが6-6になった場合、先に10ポイントを先取し、かつ2ポイント差をつけることで勝利となる、10ポイントのスーパータイブレーク
- 混合ダブルス: 最終セット(1セットオールになった場合)は、先に10ポイントを先取し、かつ2ポイント以上の差をつける、10ポイントのマッチタイブレーク
混合ダブルスは試合形式が異なり、3セットマッチでノーアドバンテージ方式です。
このルールによって、選手にとっては長時間の試合によ疲労の軽減やスケジュール管理をしやすくすること、またファンにとっては試合の予測がしやすくなるという点が考慮されています。
—25/08/26更新ここまで—
2019年は、グランドスラムで最終セットのルールがアップデートされ、最終セットのルールが、4大会それぞれ違うものとなりました。では、全米オープンの最終セットのルールは?
※追記 2022/3/16に、グランドスラム委員会が2022年の全グランドスラムで試験的に10ポイント・タイブレークを採用すると発表しました。
全米オープン2022の最終セットのルール
全米オープン2022の最終セットは、
- 10ポイント・タイブレーク
で行われます。
ゲームカウントが6-6ときに、2ポイント以上差をつけて10ポイント先取した方が勝ち、というルールです。
これまでとの違いは、先取するポイントが、7から10になったことです。
なお、このルールは、全米オープン2022においては、男女シングルスとダブルスと予選、車いすのシングルス、ジュニアのシングルスで採用され、混合ダブルス、車いすのダブルス、ジュニアのダブルスでは、最終セットの代わりに、10ポイント・タイブレークの部分だけが行われます。
全米オープン2021までの最終セットのルール
全米オープンの最終セットで2021まで採用されていたルールは、
- タイブレーク セット
です。
最終セットで、ゲームカウントが6-6となった時、2ポイント以上を差をつけて7ポイント先取したほうが勝ち、のタイブレークを行います。
この7ポイント先取のタイブレークは、最終セット以外のすべてのセットで採用されているのと同じターブレークで、いわば、「通常のタイブレーク」です。
全米オープンの最終セットは、シングルスでもダブルスでも、7ポイント先取の通常のタイブレークが行われます。
テニスの最終セットとは
全米オープンなどのグランドスラムでの最終セットは、男子シングルスでは第5セット、女子シングルスなどその他の種目では第3セットのことです。
男子シングルスのみ、3セット先取で行われ、他の種目では2セット先取で勝者が決まります。
なぜタイブレークをするの?
タイブレークがもたらす主な恩恵は、
- 時間短縮
です。
タイブレークは、従来の2ゲーム差が付くまで続くアドバンテージ・セットのルールよりも、確実に時間の短縮となります。
テニスの試合は時間がどれくらいかかるかわかりません。1時間もかからず終わることもあれば、4時間かかることもあり、最高記録では11時間です。
時間がかかれば、選手は疲れ果て、仕事と考えればかなりブラックとも言えるでしょう。
また、プロのテニス大会は、見る人がいるから成り立っています。時間がある程度決まれば、選手のみならず、見る方にとってもテレビ放送をする方にとっても、興行主にとってもいろいろと便利です。
グランドスラムは、実力が伯仲しなかなか勝負がつかないところが面白い点でもあるわけですが、現代のライフスタイルを考えれば、タイブレークが賢い選択と考えられるようになりました。
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まとめ
全米オープンの最終セットは2ポイント以上の差をつけて7ポイント先取のタイブレークで行われてきたが、2022年は試験的に10ポイント・タイブレークが採用される。
おまけ
全米オープンでは、1975年から現在の7ポイント先取のタイブレークが採用されています。1970年から74年までは、5ポイント先取のサドンデス方式だったそうですが、これは選手に大変不評だったそうです。
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